NPO・市民活動の資金調達(資金繰り)
NPO・市民活動 の資金調達(資金繰り)
・・・活動資金はどうやって集めるの?
大切なのは、「人」
NPO・市民活動において、最も重要とするものは「人」です。
ひとりひとり、違う考えをもってボランティア活動を行う人達が
ひとつの「団体」として、同じ方向を見ながら、一緒に進んでいくことになります。
近い考えを持つ人の集まりに違いありませんが、完全に同じ考えを持つ人はいません。
相互理解・共感のため、コミュニケーションを大切にしてください。
団体の維持には、「お金」が必要
長く団体が存続していくには、資金は必ず必要です。
残念ながら、これが現実です。
団体にとって、資金はエネルギーです。
生命だって、器官・組織が正常でも、エネルギーがなければ死んでしまいます。
資金が無くなれば団体は消滅し、本来の目的である活動すら、終わってしまうかもしれません。
本来の目的を達成させるために、強い気持ちをもって
以下の4つの点を考慮しながら、自分の団体の事情に合わせて
財源確保の戦略をねりましょう。
- 多様な資金源の確保
- どういうタイミングでだれに、どうアピールするか
- 支援者からの問合わせに対する迅速な対応や、スムーズな入金を可能とするシステム構築
- 既存の支援者へのケアの重視
活動資金には、どんな種類があるのか? 自由に使える資金はどれか?
以下の5種類があります。
自由度 | |
会費 寄付金 事業収入 補助金・助成金 委託金 |
高い 高い 高い 低い 低い |
従って、NPOの主体性を重視するなら、自由にお金が使えるように会費・寄付金・事業収入を多くしていく必要があります。
寄付金
寄付金には
使途制限があるもの と 使途制限がないもの
の2つがあります。
使途制限が無い寄付金は自由に使えますが使途制限のある寄付金の方が、寄付者の理解を得やすく、寄付を集めやすくなっています。
寄付者は、寄付金がどのように使われるか知りたいからです。
そこで、
1.使途プロジェクトを限定して、寄付を募る 2.寄付金の10%以下しか、人件費・管理費には使われず、残りは本来の活動費に当てられる事を公表する。 |
などの方法により使途を限定・明確にすることにより、寄付者の理解を得られるように努めます。
寄付者に対して留意すべきこと
|
会費
使途限定はなく、運営一般に充当されます。
重要な固定収入です。
収入の大半が会費となっている団体が多いようです。
金額は
正会員 賛助会員 |
1万円未満 5000円未満 |
※会員の気持ちも、変化します。
会員のモチベーションを高めるため、会員に団体の中での役割をあたえ、活動に参画するような機会を与えるように努めます。
事業収入
NPOの事業は、無料・低価格である必要はなく、しかるべき対価を得ても問題はありません。
事業が成功すれば、寄付・会費よりも多額の活動資金が得られる可能性を秘めます。
また、使途制限はないため、財源確保の中で重要な位置を占めます。
ただ、収入確保を最優先してしまい、NPO本来の活動がおろそかになったり、活動自体が変化してしまう危険性も存在します。
補助金・助成金
寄付と異なり、補助・助成対象活動が特定されているのが一般的です。
助成金等の情報は、「市民活動センター」等で入手することができます。
委託収入
特定の作業・調査等の業務を委託者から受託する対価として、
一般的に委託者により使用制限は厳しくなっています。
行政からの委託事業は、一般に「後払い」が多くなっています。
その為、資金繰りに苦しくなってしまう可能性があります。
以上の収入について、各々の団体のミッションと事情に合わせて
バランスをとりながら資金調達する必要があります。
また、助成金や委託金は、他のNPOと競合する部分があり、貰えるかどうかが不確定であるため、依存しすぎないように注意します。
当事務所では、「資金繰り」相談を 1回5,000円で 請け負っております。
※組織の運営相談は別サービスとなります。
サービス内容は以下となります。
- 団体についての聞き取り
団体の目標、資金状況やお困りの点をお聞きします。 - 状況の把握・分析
団体の強み、地域的特性、他団体との連携の可能性など
今現在の団体の状況を把握します。 - 解決案・改善案
モデルケースや、イベント、事業など
複数の提案をさせて頂きます。 - 団体内での話合い
団体内からも、広く意見を集めていただいた上、話し合っていただき自分たちに一番あった資金調達方法を決めていただきます。